蠍座新月 ～ 感情の海に飲み込まれる者、力を得る者

【蠍座新月】 2024.11.1 21:47

「すごい雰囲気に圧倒されて…」

過去を振り返った時
そう感じる瞬間は、誰しも経験があるはずです。

特定の時間や場所が作り出す

「その場、その時間の雰囲気」

というのは確実に存在しています。

誰もが笑顔で心が沸き立つ
お祭りやテーマパークのような、楽しい場もあれば

家族連れで賑わう
天気が良い休日の公園のような、心温まる場もあるでしょう。

逆に、こわばった学生の顔が物語る
緊張感で張り詰めた受験会場の雰囲気や

沈痛な悲しみが広がる
お通夜や葬儀会場の場の雰囲気など

様々な時間や場がつくりだす
「見えないけれど、確かな雰囲気」を

多くの人は日々体感し
また影響を受けながら過ごしてきています。

その形のない雰囲気が
限られた時間や場を超え

より大きな世界へ広がり
強い影響力を持つことがあります。

例えば、２０２０年からの数年間の
世界中を包んだあの強い緊張感と閉塞感は

今も多くの人が覚えているでしょう。

日本に限った話であれば
２０１１年の震災後の緊迫感や

最近では、米不足の不安感が
世間に広く蔓延していたことも記憶に新しいはずです。

その時、その場所でつくられる
「場の力」という雰囲気は確かに存在し

わたしたちに強い影響を及ぼします。

そして、その「場の力」とは
多くの場合、人々の感情によってつくられます。

人々の感情がその時、その場の雰囲気を作り
その雰囲気が人々を動かしていくのです。

今日、１１月１日に迎える蠍座の新月は

そのような感情によってつくられた雰囲気が
世界に広がり、人々に強い影響を及ぼしていく

という時間の到来を
わたしたちに教えてくれているように感じられます。

これからの時期がどういう流れなのか
そして、その流れを最大化するには何が鍵となるのか。

それらを以下の３点にまとめました。

１，心の仲間との世界救済活動

１１月１日の蠍座の新月からの半年間。
特に最初の１ヶ月間である１１月いっぱいのこの時期は、感情や共感、そして想像力が非常に高まる時期です。

感情的になりやすく、他人の境遇にも感情的に共感しやすいでしょう。
その上、想像を膨らませ、さらに喜怒哀楽の感情の波を大きくする。
そんな傾向が強まる時期だと言えます。

普段より楽しみや感動も大きくなるだけでなく、怒りや悲しみも大きくなる時です。
言い換えると、良くも悪くも感情に振り回されやすい時期だと言えるでしょう。

だからこそ、人との深く強い関係が生まれやすい時期でもあります。
同じ喜びや感動、あるいは同じ怒りや悲しみを共有することで感情でつながる仲間ができやすいのです。

そして、その仲間とともに、その共有した大きな感情のうねりのままに
ある重要な活動を始める人が多いはずです。

深く強くつながる「心の仲間」。
その仲間とともに「世界の痛みや悲しみ」を取り除くための活動をする意欲が高まる時期です。

「世界の痛みや悲しみ」の大きさは人それぞれです。
世界全体や社会問題の規模もあれば、身近で個人的なものの場合もあるでしょう。

あなたが今、最も心を寄せる
世界の痛みや悲しみは何ですか？

この問いへの答えが、この時期の流れを最大化するための１つ目の鍵になるのです。

２，愛ゆえの不和

あなたは気がついているでしょうか。
ですが今、あなたの心の奥には安定や平穏を求める気持ちがあるはずです。

これからの半年間は、その安定のために「大切なものを守る」という行為に熱くなりやすい時でもあります。
大切なものとは、家族や仲間のような近く親しい人であることが多いでしょう。

今あなたが何よりも大切に思っているそれらを守るために、必死に取り組むことへ強い活力が生じる時期なのです。
ですがその行為が強い緊張状態を生んでしまいやすい時期でもあります。

前述した２０２０年からの数年間を思い出してください。

疫病から家族を守ろうと、自分の意見を強く主張したことが、その多くで家族内での意見の衝突と関係の悪化を招いたことを、あなたも知っているでしょう。
同じようなことが、この時期には起きる可能性があります。

良かれと思っての行為が逆に反発と不和を生む、という結果を生じやすい時期です。
正義のための戦いは、同時に相手を悪者と決めつける行為でもあることを覚えておいてください。

あなた自身が感情的に興奮しすぎず冷静になること。
そして「他人は思い通りにならない」という事実を受け入れること。

それが、この時期の流れを最大化する２つめの鍵です。

この鍵を手にすることで、この時期の流れを適切に受け取れるはずです。
それによって、対人関係を通じた深い成長という大きな可能性が待っているのです。

３，真実の表現

これまでに挙げた２つに加え、この時期のもうひとつの鍵が真実の表現です。

あなたの内に在る本当の想いを、真実を世界に表現すること。
それがこの時期にはとても大きな意味を持ちます。

表現の仕方は、言葉でも写真でも、何かの作品でも構いません。
そして表現の場所も、SNSでもリアルな場所でもいいでしょう。

大切なのは、あなたの内にある想いを、情熱を、エネルギーを、そのまま世界へ表現すること。

あなたにはまだ、表現をためらっている想いがあるはずです。
自分らしくないんじゃないか、周りから変に思われるんじゃないか、望ましくない軋轢を生むんじゃないか。
そんなあなたを縛ってきた鎖に別れを告げる時です。

自分への思い込みや、周囲からの期待を打ち破り、本当の自分を表現しましょう。
あなたに宿る独自の個性を貫き、それによって人々や社会に貢献する。
その道をあなたの手で切り開いていく時です。

表面的な表現が効果的な時期ではありません。
あなたの真実をこそ、世界は必要としているのです。

これからの半年間の３つの流れと
その流れを最大化する３つの鍵を感じられたでしょうか。

「世界は感情で動く」

この言葉が示す通り
人は感情で動く生き物です。

どんなに非合理的でも
感情が動けばイエスと言うし

どれほど現実的でも
感情が背けばノーと言うでしょう。

感情によって、人は人とつながり
感情によって、人間らしい幸せを感じ
感情によって、世界は彩りを増すのです。

感情という濃密なエネルギーが
その量を大きくするこの時期だからこそ

この感情エネルギーを
どのように扱い、どこへ向けるのか

その選択が、わたしたちに委ねられています。

世界を漂う
漠然とした雰囲気に身を任せる道もあります。

それはとても楽な道でしょう。

ですが、ただ受け身の姿勢で
雰囲気に飲み込まれ、漂い続けるのではなく

この時期の濃密な感情エネルギーを味方にして

心の仲間とつながり、対人関係を通じて成長し
そして内に宿る真実を表現する

その道もあるのです。

とても大きなエネルギーが動く時です。

だからこそ、そのエネルギーの扱い方によって
あなたの進む道は大きく変わっていくことでしょう。

感情に振り回されるな。

感情を持った、より深くより大きな
魂の自分で、今を生きていこう。

あなたの世界を動かすのは、あなた自身だ。